東証グロース上場(2025年)IPOの状況を「緩く」振り返る

年も明けたのでせっかくデータ収集している上場事例を「緩く」振り返ってみました。
なお、データは公表情報を基に手作業で集計しております。また、完全に個人の放言です。
最終的にはご自身でご確認ください。

※グラフの単位はすべて百万円です。

目次

2025年の東証グロース市場への上場数は減少

2025年に東証グロース市場へ上場した企業数は41社であり、2024年から比べると大幅に減少しました。

これは、グロース市場の上場維持基準の変更の影響を受けて、上場のハードルが高くなった影響と一般的に言われています。(変更内容の概要はこちらを参照ください。)

ちなみに例年3,4件ある創薬ベンチャー(医薬品)の上場が2025年はありませんでした。

グロース市場の上場維持基準の変更は上場時の想定時価に影響があったか

疑問:100億円基準を証券会社が意識するようになった結果、上場した会社の想定時価は高くなったか

今後、100億円基準が設けられることとなった結果、証券会社が保守的に評価するという憶測がありましたが、データを見る限り、上場想定時価の平均値は大幅に低下しているようには見えません。

しかしながら、上場企業数の減少に伴って時価総額100億円未満で上場している会社の割合は過去4年で最低水準となっており、証券会社の選別がなされているように見えます。

2026年のIPO市場がどうなるか、東証はどのように市場改革を進めるか、引き続き、動向に注目したいです。

一方で、20億円程度で上場している事例(2025年7月 フラー)を含め30億円未満で上場している事例も存在しているため、あくまで成長可能性が審査されていると推察されます。また、フラーの場合は想定時価20億円に対して、初値が80億円となったこともあり、少なくとも上場時には一定の期待があったものと考えられます。

東証からは、足元の利益ではなく、成長のエクイティストーリーを語ってほしいというメッセージもあり、今後も成長する可能性が高いといえることが、昨今の上場を目指すうえでは重要であると感じます。

疑問:証券会社で違いはあるか。

証券会社の審査が厳しくなっているのであれば、証券会社の平均公開時価も上昇していると考えてみました。

しかしながら、大きな変動がある三菱UFJモルガンスタンレーや大和証券は大型案件(トライアルなど)の影響で上下しているのみ、それ以外の証券会社は2024年から比べるとやや上昇しているものの、2023年以前と比べて大きく変動していないように見えます。(2025年は小規模案件を絞った結果多少は上昇する方向にはなったと考えられます)

結論

  • 東証の市場改革の影響を受けて、証券会社自身が引き受けのタイミングで選別を厳しくしている可能性は高いため、まず、引き受けてくれる証券会社の気持ちをつかむ業況と将来性が必要。
  • 上場時点で時価総額が100億円に満たなくても上場できる。ただし、昨今、東証が言う成長ストーリーを説得力をもって語ることができるか、という目線が大切。
  • 結果、IPOできない会社も一定現れるため、VCの期限到来に伴って、セカンダリーやM&A Exitのディールは増えそうな雰囲気はする。

と、かなり、ありきたりな結論となりました・・・

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