本の紹介を受けて読んでみました。前回の続きです。
第3章 リーダーシップスタイルで印象にのこった箇所のまとめです。
目次
真のリーダーシップとは
真のリーダーシップとは、従わない自由があるにもかかわらず、人々がついてくることである。
リーダーシップとは、部下にやらなければならいことをやりたいと思わせる技術である。この定義には3つの重要な点がある。
- やらなければならないことを見極めるのはリーダーの役目である。
- 重要なのはやらなければいけないことをやらせるのではなく、やりたいとおもわせることである
- リーダーシップとは、サイエンス(理屈)ではなく、アート(技能)である
リーダーシップ・スタイルの7つの要素
- 誠実さ
健全な会社では、リーダーの語る言葉と心の中で抱いている思いに矛盾がない。
誠実に語るだけでは不十分であり、誠実に行動しなければならない。一つ一つの意思決定や行動がリーダー自身の理念と一致し、それ自体がコアバリューの表現になっていなければならない。リーダー自身は理想とする文化のロールモデルにならなければならない。自らの言葉を行動で裏付けない経営者には誰も共感しない。また、リーダーは自身が達成したい大義のために全精力を注ぐ。 - 決断力
偉大な企業を作るリーダーは、優柔不断に陥ることがない。完璧な情報が無くても決断する。そもそも完璧な情報が存在することはまずない。意思決定の上手な人は、冷静な分析と直感の両方を組み合わせている。
判断は「誤る」ほうが「しない」よりましなことが多い。判断をしないことは誤った判断を下すより悪い結果につながる。判断を誤ったら、結果はすぐにはね返ってくる。結果をもとにすぐに解決に向けて動き出せる。
決断力があることは柔軟性に欠ける、頑固であることと同義ではない。決断したことは、断固として実行するべきであるが、新たな情報や状況に適応し、必要な調整をする姿勢も大事である。 - 集中力
有能なリーダーは集中する。優先課題を最小限に絞り、脇目もふらずに専念する。すべてやれる人間はいない。偉大な企業を目指す組織も同じことである。 - 人間味
偉大な企業を育てるリーダーは「現場型」である。ビジネスに人間味を加えようとする。他者に冷淡で、距離を置き、よそよそしく、関わろうとしない態度は許されない。偉大な企業には素晴らしい人間関係がある。あらゆる場面で長期的で建設的関係を生み出し、はぐくむことを重視する。 - 対人スキル
偉大な企業のリーダーは硬軟の使い分けに習熟している。社員に恐ろしく高い水準のパフォーマンスを求める(硬)一方、社員の自信をはぐくみ、自分自身と自らの能力を肯定できるようあらゆる手を尽くす。最高のリーダーは常に社員が成果を出せるような仕事を配置しようとする。 - コミュニケーション能力
有能なリーダーはあらゆる場面でコミュニケーションをとろうとする。組織の上下左右、時には集団、個人、あるいは全社に、書面や口頭で、公式あるいは非公式にメッセージを伝える。常に組織のなかでコミュニケーションが行われている状態を生み出そうとする。 - 常に前進する姿勢
偉大な企業のリーダーは個人として常に前進、向上している(個人的成長)。さらに常に前進する精神を会社にも浸透させる。エネルギーレベルが高く、決して慢心しない。